【法規Ⅲ】基礎講座③(容積率・建蔽率・高さ制限)

一級建築士

今回は、題名の通り、容積率・建ぺい率・高さ制限について勉強していきましょう!!

法規の問題では必ず5問程度出題されている内容になります!!

計算問題になりますので、解法手順をしっかりと覚えてスムーズに解けるように練習していきましょう!!

容積率(法第52条)

「容積率」… 建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合

容積率を求める計算手順は、実際の問題で見ていきましょう!

図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の延べ面積の最大のものは、次のうちどれか。ただし、建築物内のエレベーターの昇降路の部分の床面積は80㎡とし、これ以外の住宅、老人ホーム等、自動車車庫等、備蓄倉庫、その他容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入されない用途に供する部分はないものとする。

1.全面道路幅員の確認(容積率の限度)

  • 全面道路幅員が12m以上⇒指定容積率が容積率の限度となる
  • 前面道路幅員が12m未満⇒指定容積率と前面道路幅員による容積率を比較

今回の場合は、前面道路が8mなので、➋を検討。

2.特定道路による全面道路幅員の緩和

次の3条件を確認しよう。3条件を満たしている場合、道路幅員の緩和を計算する必要があります。

①特定道路(幅員15m以上の道路)がある

②前面道路の幅員が6m以上12m未満である

③特定道路から70m以内の敷地である

Wa=(12-Wr)(70-L)/70

では、今回の問題で確認してみましょう。

①20m ②Wr=8m ③L=35m と3条件をすべて満たしているため、前面道路緩和の計算が必要になります。

Wa=(12-8)(70-35)/70=2m

よって、前面道路は8m+2m=10mとして緩和されます。

3.前面道路幅員による容積率の計算

用途地域の種類による計算式

住居系→前面道路幅員×4/10   非住居系→全面道路幅員×6/10

今回は、二つの地域にまたがって建物が建っているので、それぞれで検討する必要があります。

商業地域:10m×6/10=60/10

準住居地域:10m×4/10=40/10

4.容積率の限度の決定

指定容積率と、前面道路幅員による容積率を比較して、いずれか小さい方の数値を採用

商業地域50/10(指定容積率)<60/10(前面道路幅員による容積率)

準住居地域20/10(指定容積率)<40/10(前面道路幅員による容積率)

5.敷地面積の確認

法第42条第2項道路による道路後退部分は、敷地面積に算入しない。

前面道路幅員が4m未満の場合

道路の中心線から2mの線を道路の境界線とみなす

敷地面積は、

40m×(26mー1m)=1000㎡となります。

6.容積率の算定の基礎となる延べ面積の最大値

  • 敷地面積×容積率の限度
  • 算入適用床面積の有無を確認 
  • 住宅・老人ホーム等の地階部分(住宅・老人ホーム等部分の1/3までを限度として算入しない)
  • 自動車車庫部分(建築物全体の1/5までを限度として算入しない)
  • 備蓄倉庫・蓄電池設置部分(建築物全体の1/50までを限度として算入しない)
  • 自家発電設備・貯水槽・宅配ボックス設置部分(建築物全体の1/100までを限度として算入しない)
  • エレベーターの昇降路、共同住宅・老人ホーム等の共用の廊下・階段(該当部分の全面積を算入しない)
  • 適用部分の床面積及び各地域を合計

※敷地が2の地域にわたる場合→各地域ごとに計算した算定値を合計←今回はこれの計算が必要!

商業地域:50/10×15×40=3000㎡

準住居地域:20/10×10×40=800㎡

エレベーター昇降路:80㎡ ← 延べ面積に算入

よって、 建築物の延べ面積の最大は、3880㎡になります。

問題練習を通して解き方をマスターしていきましょう!!

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建蔽率(法第53条)

「建蔽率」… 建築物の建築面積の敷地面積に対する割合

建蔽率を求める計算手順も、実際の問題で見ていきましょう!

容積率も計算しないと解けない問題になっているので、復習を兼ねて解いてみましょう!!

1.建蔽率の限度

1)都市計画で定める建蔽率の計算

□商業地域以外→問題図に記載  □商業地域→8/10

今回の場合、どちらの地域においても計算が必要。

2)緩和規定の確認※いずれかの地域が防火地域内であれば、他の地域も防火地域内とみなす。

①・防火地域内の耐火建築物等→1)+1/10

 ・準防火地域内の耐火建築物等又は準耐火建築物等→1)+1/10

②特定行政庁が指定する街区の角地→1)+1/10

③上記①と②に該当→1)+2/10

問題文から防火地域・準防火地域に耐火建築物を新築するので、①が該当する。

また、街区の角にある敷地として特定行政庁が指定している敷地なので、②にも該当する。

よって、③の2/10が建蔽率の緩和として適用される。

3)適用除外規定の確認

□都市計画の建蔽率が8/10とされている地域内で、防火地域内の耐火建築物等→10/10

4)建蔽率の限度の決定

敷地が2つの地域にまたがっているので、それぞれで検討が必要。

2.敷地面積の計算

□法第42条第2項道路による道路後退部分は、敷地面積に算入しない

3.建築面積の計算

□敷地面積×建蔽率の限度

商業地域側:10/10×(20×30)/(40×30)=5/10

住居地域側:8/10×(20×30)/(40×30)=4/10

よって、建蔽率の最高限度は、5/10+4/10=9/10

容積率の最高限度は、上記を参考に解いてください。

正解は、4になります。

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高さ制限(法第56条)

高さ制限は、あいまいに覚えていると絶対にミスをする問題です。

覚える数字は多いですが、裏を返せばこれだけ覚えていれば必ず解ける問題なので、今日でマスターしてしまいましょう!!

図のように、敷地に建築物を新築する場合、建築基準法上、Atenn における地盤面からの建築物の高さの最高限度は、次のうちどれか。ただし、敷地は平坦で、隣地との高低差はなく、また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定等並びに門、塀等はないものとし、日影による中高層の建築物の高さの制限及び天空率に関する規定は考慮しないものとする。

1.道路高さ制限(法第56条第1項第一号) :H₁

1)前面道路幅員の確認

□前面道路の反対側に川等がある場合→川等の反対側の境界線を道路境界線とみなす。

□2以上の前面道路がある場合

→次の範囲は、幅員が最大な前面道路と同じ幅員とみなす。※川等がある場合は川等を含めて検討  ①最大幅員の前面道路の境界線から、その幅員の2倍以内(35m以内)               ②最大幅員の前面道路以外の前面道路の中心から10mを超える範囲

前面道路は、1つしかないため今回は考慮する必要はなし。

2)A点から道路の反対側の境界線とみなす線までの水平距離:L

□前面道路の反対側の境界線は、建築物の後退距離の最小値だけ外側の線とみなす。

A点から道路の反対側の境界線とみなす線までの水平距離:L =11m+3m+8m+3m=25m

3)適用距離の確認

□Lが20mを超えた場合→容積率の計算

L=25mのため、容積率の計算が必要。

指定容積率:40/10 前面道路による容積率:8m×4/10=32/10

法別表第3より適用距離 → 30m

法別表第3

4)斜線勾配の確認

□住居系→1.25  □非住居系→1.5

第二種中高層住居専用地域なので斜線勾配 → 1.25

5)高さの最高限度の計算

□住居系→H₁=1.25(1.5)L

□非住居系→H₁=1.5L

H₁=1.25(1.5)L =1.25×25m=31.25m

6)道路と敷地の高低差の補正

□敷地の地盤面が前面道路より1m以上高い場合は、その高低差から1mを減じた値の1/2だけ道路面が高い位置にあるものとみなす。

前面道路と敷地に1m以上の高低差があるので、h=(2m-1m)/2=0.5m

みなし前面道路面と地盤面とは、2m-0.5m=1.5mの高低差となる。

よって、A点の地盤面からの高さの最高限度は、31.25mー1.5m=29.75m・・①

2.隣地高さ制限(法第56条第1項第二号):H₂

1)A点からの水平距離

□A点から隣地境界線までの水平距離:L

□建築物から隣地境界線までの後退距離(最小値):a

A点から隣地境界線までの水平距離は、最小値を適用するので、東面と南面で検討する。

東面(L+a):5m+2m+2m=9m

南面(L+a):2m+4m+4m=10m

2)高さの最高限度の計算

□住居系→H₂=1.25×(L+a)+20m □非住居系→H₂=2.5×(L+a)+31m

H₂=1.25×(L+a)+20m=1.25×9m+20m=31.25m・・②

3.北側高さ制限(法第56条第1項第三号):H₃

1)A点から真北方向の水平距離

□真北方向が隣地の場合:A点から隣地境界線までの水平距離=L

□真北方向が道路の場合:A点から前面道路の反対側の境界線までの水平距離=L´

L=12m+4m=16m

2)高さの最高限度の計算

□低層住居専用地域、田園住居地域→H₃=1.25L(L´)+5m

□中高層住居専用地域→1.25L(L´)+10m

中高層住居専用地域→1.25L(L´)+10m =1.25×16m+10m=30・・③

4.A点における高さの最高限度

1~3の最小値による。

①~③のうち、最小値である道路高さ制限による、29.75m

まとめ

いかがだったでしょうか。

数字だけを暗記してもすぐに忘れてしまうか、間違えて暗記してしまう恐れがあります。この形式の問題は、すでにパターン化されているので、問題を解きながら覚えていくことをおススメします!

問題をここに掲載すると膨大な量になってしまいますので、noteに掲載しておきます。

ぜひ、こちらでアウトプットする練習を行いましょう!!

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