【環境Ⅱ】基礎講座①(日照・日射)

一級建築士

日照・日射の違い

日照とは…光としての効果(可視光線)および科学的な効果(紫外線)を利用するもの

日射とは…熱としての効果(赤外線)を利用するもの

ここで、可視光線、紫外線、赤外線の関係も確認しておきましょう。

可視光線(380nm~780nm)は、人間の目にとして感じる波長範囲の電磁波のことであり、波長によって見える色が変化していきます。

それらの前後に紫外線(380nm以下)、赤外線(780nm以上)が存在します。どちらも人間の目で見えることはありません。

太陽の位置と日影曲線

太陽の位置を水平面に示した図として太陽位置図が用いられており、太陽高度と太陽方位で太陽の動きの特徴を把握する図である。

太陽位置図
季節ごとの太陽の軌跡

上図を参考に東京における夏至の日の出、日の入りの時刻を確認してみましょう!!

夏至の日の出は、4時45分頃真東から約30°北よりの位置から日が昇り、8時15分頃に太陽が真東にきます。そして、15時45分頃に真西に太陽がきて、19時15分頃に真西から約30°北よりに日が沈みます。

自分で、太陽位置図をざっくりでいいので書けるようになっておきましょう!!

日影曲線は、太陽の軌跡の点対称をたどります。

冬至で考えてみましょう!

太陽の軌跡: 南東⇒南⇒南西 影の軌跡 : 北西⇒北⇒北東

このように太陽の動きが理解できていれば、影の動きも理解できると思います。

ここで、重要なのは、日影曲線から影の倍率、影の長さを読み取れることです。

上図を参考に考えると、

冬至の10時における真北方向の影の長さの倍率が②になります。ここでは、1.6倍ということが読み取れます。

これに、実際の建築物の高さを乗じれば建築物の影の方向の影の長さを求めることができます。

これを基に、その地点が何時間以上日影になるかを示した曲線をn時間日影線といいます。

日影について検討するときは、冬至の日が一番影が長くなるので、冬至において検討する。

建築物の形状で4時間以上日影となる範囲に及ぼす影響は、東西方向の幅によるものの方が大きいことが分かります。

また、夏至の日に終日日影となる部分を、永久日影といい、一年中日が当たらない箇所を指します。

日照

日照率

日照率は、以下の式で表される。

日照率=日照時間(実際に日の照った時間)÷可照時間(日の出から日没までの時間)×100(%) 

                                                                                                                                              

壁面の方位と可照時間

日照・日射] 太陽高度 日影曲線 日射量 日射熱取得率 | 一級建築士試験対策室
東京の壁面方位と可照時間

ここで抑えとくことは、夏至では北面が7時間半と最も長く冬至では南面が9時間半と最も長くなっている点です。

さらに、春秋分では、北面で0分、南面で12時間と昼夜ともに12時間となることも抑えておこう!!

日射

直達日射と天空日射

日照・日射] 太陽高度 日影曲線 日射量 日射熱取得率 | 一級建築士試験対策室

太陽の直射によるエネルギーを直達日射、水蒸気等による散乱光である青空からの放射エネルギーを天空日射という。

天空日射量は、直達日射量の約7分の1程度である。

方位別終日直達日射量

ここで、ポイントとなるのは、下図をフリーハンドでいいので書けるようになることです。

書けるようになれば、下図から読み取れることは容易です!!

夏至:水平面の終日直達日射量が最も多く、南面よりも東西面の終日直達日射量が多い。

春秋分:南面よりも水平面の終日直達日射量が多い。

冬至:水平面よりも南面の終日直達日射量が多い。

日照・日射] 太陽高度 日影曲線 日射量 日射熱取得率 | 一級建築士試験対策室

日射熱の室内への侵入

日照・日射] 太陽高度 日影曲線 日射量 日射熱取得率 | 一級建築士試験対策室

ここで重要なのは、日射熱取得率と日射遮蔽効果の関係を把握することです。

日射熱取得率が高い⇒熱をよく通す⇒日射遮蔽効果が低い⇒日射遮蔽係数が大きい

この関係で覚えときましょう!!

日照・日射の調整方法

日照・日射は、効果的に取り入れることで生活環境を豊かにしてくれます。

冬季の場合は、日射をできるだけ取り入れる。

夏季の場合は、日射をできるだけ遮りたいですよね。

夏季における南面の日射は、太陽高度が高くなるので、日射の遮蔽にはもしくは水平ルーバーが有効

西面の日射には、太陽高度が低くなるため、可動式鉛直ルーバーが有効です。覚えておきましょう!!

まとめ(確認問題)

今回は、環境Ⅱ(日照・日射)について説明しました。

本文中でも書いたように、暗記しなくても解ける内容がほとんどです。図をしっかり理解して試験中に図が書けるように勉強しておきましょう!

では、確認問題を解いてこの講座は終了しましょう!!お疲れさまでした_(._.)_

確認問題

1.日本中央標準時の基点である東経135度(兵庫県明石市)から、東側の地域においては、南中時(太陽が真南にくる時刻)が早くなる

2.春分の日と秋分の日において、水平面上に立てた鉛直棒の直射日光による影の先端の軌跡はほぼ一直線になる

3.建築面積と高さが同じ建築物の場合、一般的に平面形状が正方形より東西に長い形状の方が「4時間日影」の面積は大きくなる

4.冬至の日に終日日影になる部分を永久日影という

5.日照時間とは、ある点においてすべての障害物がないと仮定した場合に、日照を受ける時間である

6.北緯35度の地点における夏至の日の可照時間は、北向き鉛直面より南向き鉛直面の方が小さい

7.終日快晴の夏至の終日日射量は、西向き鉛直面のほうが東向き鉛直面より大きい

8.西向き窓面に設置する縦型ルーバーは、一般に、日照・日射調整に有効である

答え

1.〇 2.〇 3.〇 4.× 冬至⇒夏至 5.× 日照時間⇒可照時間           6.〇 北向き7時間半、南向き7時間 7.× 西向きも東向きも変わらない 8.〇 

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