どーも!!こあらっこです!!今回も一緒に勉強していきましょう!!
今日勉強するのは、空気調和設備です!空気調和設備は、新鮮な外気を入れて室内の冷暖房に必要な空気を作り直し、各室に送風する装置をいいます。これらは、基礎講座②(室内気候・換気)、③(熱・結露)と関連していますので、一緒にクリアしていきましょう!!

空気調和設備のシステム

単一ダクト方式の基本構成を確認しよう!
単一ダクト方式の空気の流れ
1.室内から還気された空気⑤と換気のための新鮮な空気(外気ダクト)を混合して空気調和機に導入し、エアフィルター①を通して空気中の塵埃を除去する
2.夏期の場合は、冷却コイル②で冷却・除菌、冬季の場合、加熱コイル②によって加熱される。
3.冬季の場合、加湿器③によって加湿される。
4.送風機④によってダクト・吹出し口を通して室内に送風される。
このような空調システムは、単一ダクト方式のほかにパッケージユニット方式やファンコイルユニット方式のように個別制御を容易にしたものもある。
そのほかに、省エネルギー、温熱環境の向上を目的とした床吹出し空調方式やタスクアンビエント空調方式などもあります。
単一ダクト内における空気の状態変化
(1)冷房時の空気の状態変化

乾球温度30℃、相対湿度70%のじめじめした空気(A)は、乾球温度26℃、相対湿度50%の還気された空気(I)と混合し(B)エアフィルターを通り(C)冷却コイルで冷やされる(D)その後、送風機(G)によって給気ダクトを通り室内に送風される(H)。この一連の状態変化を湿り空気線図でしっかりと理解しておきましょう。
(2)暖房時の空気の状態変化

乾球温度5℃、相対湿度30%の乾燥した空気(A)は、乾球温度20℃、相対湿度60%の還気された空気(I)と混合し(B)エアフィルターを通り(C)加熱コイルで加熱される(E)さらに、加湿器によって加湿(F)され、送風機(G)によって給気ダクトを通り室内に送風される(H)。この一連の状態変化には、加湿器が加わってくるので覚えておきましょう!

加湿器で加湿する際、絶対温度は上昇するが、乾球温度はほとんど上昇しない(E→F) ので、要注意❕
機器の特徴
空気調和設備(空調機)
自動制御システム
単一ダクト方式における室内の温度調節には、定風量方式(CAV方式)と変風量方式(VAV方式)があります。
CAV方式は、風量を一定に保ち、吹出し空気の温度を変えることによって冷暖房能力を調節する方式
VAV方式は、吹出し空気の温度を一定に保ち、吹出し風量を変えることによって冷暖房能力を調節する方式→送風動力の節減
冷凍機
冷凍機は、冷房時に空気を冷やすための冷水を作るものです。蒸発するときに大量の熱を周囲から奪うことで空気を冷やしています。また、圧力が低ければ低いほど低い温度で蒸発しやすくなることも覚えておきましょう。

液体の冷媒は、冷凍機の回路を循環しており、蒸発させて周囲の熱を奪い、凝縮させて元の液体に戻すことを繰り返します。これを冷凍サイクルといいます。
冷媒とは..蒸発・凝縮に用いられる物質のこと
冷凍機は圧縮式と吸収式の二種類に分けられます。
圧縮式冷凍機

①冷媒の代替フロンを蒸発器で蒸発させ、熱を奪います。
②気化した代替フロンを、電動の圧縮機で加圧し、高圧高温ガスに。
③その後、凝縮器で冷却し、高圧の液体の代替フロンに戻す。
④ 高圧の液体の代替フロンは、膨張弁で減圧し、蒸発器に戻す。
吸収式冷凍機

吸収式冷凍機では、冷媒に水を、吸収液としてLiBr(臭化リチウム)の濃溶液を用いる。←ここの入れ替え問題が出題されることが多いので注意!!
①吸収器内のLiBrの濃溶液が水蒸気を吸収し、圧力を下げて、蒸発器内の水を蒸発させて熱を奪う。
②LiBr液は、濃度が薄くなるため、再生器に送り、ボイラー等で加熱し水分だけを蒸発させ、元のLiBr液にして吸収器に戻し、冷却して元の温度に戻す。
③蒸発した水分は、凝縮器で冷却し、水に戻す。
④水を蒸発器に戻す。

圧縮式冷凍機に比べて、冷却水は多くなり、冷却塔も大きくなるよ!!
比較問題が多く出題されるので、特徴を覚えておこう!!
冷却塔(クーリングタワー)

冷却塔は、冷凍機で冷水を作る際に発生する排熱を大気中に放出するものです。温度の高くなった冷却水をシャワー状に噴霧させ蒸発熱を利用して冷却水の温度を下げている。理論的には、周囲空気の湿球温度まで水温を下げられる。
ヒートポンプ

ヒートポンプは、低温側から高温側へ熱を汲み上げる仕組みです。
ヒートポンプは1台で冷暖房の使用が可能であり、少ないエネルギーを効率よく利用できるシステムです。
例)エアコン、冷蔵庫、洗濯乾燥機、給湯器
ダクトと吹出口

・放射状に吹き出す
・広がり角が大きい
・コールドドラフトが生じにくい

・到達距離が長い
・広がり角は小さい

・別名:ユニバーサル型
・羽の角度で到達距離や降下度を調整できる

・壁や窓面に沿って取り付けられ、意匠上好まれる
ダクトは、アスペクト比(長辺/短辺)を1に近づけることが望ましいとされている。⇒正方形
※アスペクト比4が上限
まとめ(確認問題)
いかがだったでしょうか。空気調和設備は、空気の流れをしっかりと理解していくことが重要です!
このほかにも様々な方式が出てきますので、基本となる軸をしっかりと抑えておきましょう!
また、比較問題も多数出題されているので、ごちゃごちゃにならないように注意していきましょう!!
では、今回はこの辺で失礼します_(._.)_
確認問題
1.空気調和とは、室内の空気の温度を使用目的に適した状態に調整することをいう。
2.定風量単一ダクト方式は、劇場のホールの空調に用いられる。
3.VAV方式は、冷暖房の負荷に合わせて吹き出し空気量を変化させることによって、室温を制御する方式である。
4.冷却塔の冷却効果は、主として、冷却水と空気との接触による水の蒸発潜熱により得られる。
5.吸収式冷凍機は、一般に、冷媒として臭化リチウム水溶液を使用する。
6.長方形ダクトを用いて送風する場合、同じ風量、同じ断面積であれば、形状を正方形に近くするほど、送風エネルギー消費量を減少させることができる。
7.空気を熱源とするヒートポンプ方式は、外気温が低くなると暖房時の効率が良くなるので、寒冷地の空気調和設備として採用した。
8.冷却塔においては、冷却水の温度を外気湿球温度より低くすることはできない。
9.軸流吹き出し口の吹き出し気流は、一般に、ふく流吹き出し口の吹き出し気流に比べて誘引比が小さいため広がり角が小さく到達距離が短い。
10.天井に設ける吹き出し口において、アネモ型吹き出し口は、ライン状吹き出し口に比べてコールドドラフトが生じにくい。
答え
1.× 温度、湿度、気流、空気質の調節をしている 2.〇 3.〇 4.〇 5.× 冷媒は見水、臭化リチウム水溶液は吸収液 6.〇 7.× 寒冷地では能力が低下する8.〇 9.× グリル型はアネモ型に比べて到達距離が長い 10.〇
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